16日、敬老の日を迎えました。長きに渡って日本ならびに社会を支えてくださった高齢者の皆様に改めて敬意を表したいと思います。また、亀の甲より年の功という言葉がある通り、長い人生の経験はとても貴重です。蓄えられた知識や経験は社会の宝として次世代に引き継いでいくべきだと思います。

船橋市における現在の人口の状況は、約64万人で、そのうち65歳以上が約15万人(高齢化率23.8%)、75歳以上(人口比率12.3%)です。また、100歳以上の方は192人(男性29人・女性163人)、そして、最高齢者は109歳5ヶ月(女性)の方です。全国の平均寿命では、男性が81歳、女性が87歳で女性の方が長寿命なのがお分かり頂けます。

人類史上最も長生きをしたとされるフランス人女性のジャンヌ・カルマンは122年と164日間生きたとされています。世界中においても、女性の方が男性よりも長生きする傾向です。平均寿命の男女差をみると、先進地域で7〜8年、発展途上地域で3〜4年、女性が男性を上回っています。その理由として、生物学的要因または社会文化的要因などがあげられていますが、結局は女性が強いということのようです。これらの内容について、私自身、家庭内において身をもって感じている次第でございます。

そして最近では、高齢者の定義も変わろうとしています。日本老年学会などは一昨年、65歳以上とされる高齢者の定義を75歳以上に見直すよう提言もしています。10年前と比べて、医療の進歩などにより、身体機能も変化していることで若返っているからとのことです。

連休中に東名高速道路を走行された方もいると思います。上り方面の横浜ICと海老名ICの間で横断幕をご覧になったことはありますか?「70代を高齢者と呼ばない街 大和市」と高速道路に街をアピールする横断幕が掲げられています。神奈川県大和市では、70歳代を「高齢者」ではなく「70歳代の市民」と表現しています。年齢を高齢者として規定せず、その年代の人々が前向きに生活してほしいという想いと、これまでに培ってきた能力や知識を生かして前向きに考えてもらおうと宣言をしています。

22年に高齢化率が35%に達するとされています。これだけ多くの知識や経験豊富な方がおられます。年長者の意見には耳を傾けずには入られません。世代間交流ができる場を多く設けていく必要があると思います。