火災時の対応について質問
もしご自宅が火災の被害にあった場合、その時の対応方法についてご存知ですか?
火災の際にはどのように対応をすれば良いのか、そして市の対応は。ご存知でない方も多くいらっしゃると思うので、共有するためにも今回質問を致しました。
先月、市内において住宅が全焼するという火災がありました。木造2階建ての自宅が全焼し、隣接する住宅などの一部も焼けてしまいました。当時、私も現場におりましたが、どのような対応をすればいいのか非常に悩みましたので今回この場をお借りして質問をさせて頂きます。
火災は夜に発生し、住宅がほぼ全焼の状況でした。体一つで避難された方は、所持品が一切ないという状況で、深夜近くの寒い夜の中、中年の男性の方とご年配の女性の方はパジャマ姿で毛布一枚に包まり震えながら、警察と出火原因について事情聴取が行われていました。事情聴取中も震えが止まらない状態の中、警察の方が「今晩泊まるところはありますか」との問いかけに身内も遠方で泊まるところがないとのことでした。
避難された方はその晩の一時的な宿泊場所がありませんでした。本来であれば、身内の方などの一時的な宿泊場所へ宿泊すると思いますが、身内の方は遠方であり一時的な宿泊場所に困っておられる状況でした。
私も事情聴取の場に居合わせ、警察の方に公的な一時的に宿泊できる場所はあるのか尋ねたところ「そのような施設はない」との返答で、同じく消火活動を行なっていた消防職員の方にも尋ねると、同様の答えが返ってきました。私もどうしていいのかわからず悩んでいたところ、その晩はなんとかご近所の方のご好意で、その方のご自宅に一晩泊めて頂けることになりました。
翌日、市役所へ登庁し、地域福祉課、住宅政策課の職員の方々に、住まいや日用品など迅速に手配をして頂きました。迅速丁寧に対応をして頂いたこと心から感心をしました。
(質問1)
このような出来事があり、建物火災等でり災した際の対応について、まずはどこに連絡をして何をどうすればよいのかわからない市民の方が多くいると思いますが、現況について市はどのように把握をしているのか伺います。
【福祉サービス部 答弁】
火災発生時の対応についてお答えいたします。
まず、消防局より「ふなばし火災・救急情報メール」で第1報が入ります。その中で特に日本赤十字社からの支援物資である毛布や生活キット等が必要である方や一時的な宿泊場所がない方について、平日においては、火災現場の消防職員から地域福祉課へ連絡が入りますが、平日の時間外や休日等については、市の守衛室を通して当番の地域福祉課職員へ連絡がございます。
その後、地域福祉課職員が現地の消防職員に連絡し、被災状況等の聞き取りを行い、要請がありましたら、地域福祉課職員2名が現地へ出向き、日本赤十字社からの支給物資等をり災者に届けております。
火災でり災された方には、危機管理課が作成している「建物火災等でり災した市民の方へ」というチラシを現地で対応する消防職員よりお渡しし、火災の後に市としてできることをお伝えしております。
(質問2)
火災発生時における本市の対応は部局間の連携がしっかりとなされており、非常にスムーズな対応だと思います。そして、「建物火災等でり災した市民の方へ」のチラシですが、り災証明書の発行から、見舞金、住宅等など災害時の対応についてわかりやすく明記されており、市民にとって必要なチラシでもあります。
こちらのチラシは、現地で対応する消防職員の方よりお渡ししているとのことですが、市民の方には周知はされているのでしょうか。 また、その後の対応についても、り災された方にお伝えしているとのことですが、今回のように現地の消防職員の方に詳しく教えて頂けなかったケースの場合、対応する人によって受け取る情報が変わるのは市民にとって非常に困惑すると思いますがいかがでしょうか。市の見解を伺います。
【福祉サービス部 答弁】
市民の皆様への周知についてお答えいたします。
「建物火災等でり災した市民の方へ」のチラシの配布については、火災にり災された方に個別に対応していることから、現在周知はしてございません。今回のケースは消火活動が優先して行われ、情報がうまく伝わらなかったものと考えられます。
(質問3)
個別に対応されている以上、情報は必ず伝わるようにするべきだと思います。また、チラシの内容や配布など消火活動に携わる方々に同じ対応をして頂きたいと思いますが、消防職員の方のみならず、消防団員の方にも共有されているのでしょうか。
【消防局 答弁】
現在のところ、消防団員の方へは共有されていないとのことでございます。
(質問4)
どの方が対応されてもいいように、消火活動に携わる方には共有された方が良いと思います。そして、このチラシを多くの市民の方へ周知をして頂くと同時に、り災された方がすぐに連絡ができる市としての窓口などがあると安心できると思います。本市では現在そのような窓口はありませんが、近隣の千葉市では専用の窓口を設けていたりします。
また、り災された方は冷静に判断ができない心理状況であると思うので、事情聴取の際などに消防職員が一緒に立ち会って、その後の対応についてサポートをするといった配慮も必要だと考えますがいかがでしょうか。
【消防局 答弁】
消防局では、チラシの配布について、今後、消防団員にも周知されると伺っております。
また、チラシの中に一時的な宿泊場所の問合せ先として地域福祉課を掲載するよう変更いたします。さらに、消防職員は消火活動が第一でありますが、り災された方に寄り添いながら情報提供を実施していただくこともお願いして参ります。
(質問5)
火災被害は自助が基本であると強く認識しております。その上でお伺いをしますが、千葉市のホームページでは、”火災などで一時的な宿泊場所に困る方”への案内を掲載しながら一時的な宿泊場所を設けておりますが、本市においてもこのような一時的な宿泊場所というのはあるのでしょうか。
【福祉サービス部 答弁】
一時的な宿泊場所については、議員ご指摘のとおり、一義的には、ご自分で探していただくか、町会・自治会館等となりますが、どうしても見つからない場合は、3か所の老人憩いの家の部屋を用意しており、地域福祉課の職員が対応することになっております。
(要望)
どうしても見つからない場合は、職員の方に対応して頂けるとのことで安心しました。火災当時、私自身がどのように対応をしていいのかわからず困惑いたしましたが、今回のご答弁を伺うことができて本当に良かったです。多くの市民の方も知らないと思いますので、火災時の対応について周知をしていきたいと思います。
そして、災害時の対応について基本は自助でありますが、同時に共助も大切であることも改めて再認識しました。普段からのご近所づきあいの大切さ、これらも合わせて今後周知を行なって参りたいと思います。