船橋市内で深刻な振り込め詐欺被害が相次いでいることを受け、6月29日(金)に船橋市長、船橋警察署長、船橋東警察署長の連名による「電話de詐欺被害非常事態宣言」を行いました。
本市における平成30年1~5月の振り込め詐欺被害(被害者の居住する市町村で計上)は86件(被害額約1億4千万円)にのぼり、件数では千葉県内ワースト1位です。今後、船橋市では同詐欺への対策として、7月1日号及び15日号の「広報ふなばし」で大きく取り上げて注意喚起を図り、市の公用車に「電話de詐欺」への注意を喚起するマグネットシートを貼る、保育園児等にチラシを持ち帰ってもらい、保護者からその親御さんへ伝えてもらう等、家庭でもコミュニケーションを図ってもらうよう呼びかけるなど、様々な形で取り組む予定となっています。
一時は被害件数ワースト2位に改善されたものの、再びワースト1位である本市の現状は深刻であり非常事態でもあります。被害を防止するために、幅広い啓発活動も重要ですが、それらと同様に、犯人側は予めターゲットを絞った上で犯行に及んでいることが多いと考えられるため、その分析調査も極めて重要だと思います。
千葉県警の調べで、被害者の年齢については、65歳以上の高齢者が全体の91%を占めており、そのうち女性が約86%。最近、最も多い手口では、さまざまな口実で現金やキャッシュカードを騙し取る「オレオレ詐欺」が453件と全体の約85%を占めていることがわかっています。(本年5月末現在)
このオレオレ詐欺の中でも、これまでは、親族などを装い、さまざまな手口で現金を騙し取る現金手交型が主流でしたが、最近では警察や銀行などを装い、犯罪に使用されているのでキャッシュカードを交換する必要があるなどと嘘をいって、キャッシュカードを騙し取り、現金を引き出す手口が増加しております。
このように、ターゲットにされている、65歳以上の高齢者、主に女性の高齢者に向けた防犯意識を高めていくことが極めて重要だと考えます。本市はこれまで、幅広く周知啓発活動を行なってきました。引き続き、今後はターゲットにされている被害者層に向けた、細かい対策も講じていく必要があると思います。