実在しない法務省の部署をかたった悪質な架空請求詐欺のハガキが横行しています。ハガキには法務省の架空の部署が差出人となっており、契約不履行で民事訴訟を起こされ、連絡がない場合は給料等が差し押さえられるといった不安をあおる内容で、記載の電話番号に連絡した人からお金をだまし取る手口です。件数も激増していることから、最近では法務省からも注意を呼びかける事態となっています。

 高齢者を狙った従来の振り込め詐欺の手口とは異なり、幅広い年代に送付されているのが特徴であることから、民事訴訟に関するといった内容のハガキには注意が必要です。

 ハガキの特徴として、送り主には民事訴訟管理センター等が記載。契約債務不履行にる給与や資産の差し押さえを強制的に執行すると、取り下げ窓口に電話をさせようとするものです。記載されている電話番号に電話をかけると、名前と住所を聞かれ、法律に関する言葉を用いて不安を煽り、裁判を連想させる言葉や表現でお金を振り込ませようとしてきます。

 先日、落し物を届けに二和駅前の交番にいった際に、架空請求ハガキを手に持って警察官に相談をする高齢者夫婦に遭遇しました。このハガキは詐欺だから絶対に電話をしないようにと説得しているものの、とりあえず記載の電話番号にかければいいのよねと、高齢者の方は警察官に聞きなおし、自宅に戻って電話をかけようとしていました。

 ハガキで送られてくることから、電話と違って、氏名と住所がわかっている、電話は手当り次第掛けるということも考えられるけど、ハガキは住所と氏名が分からないと出せないからということで信用してしまうことが多いようです。

 架空請求詐欺は電話による振り込め詐欺のハガキ版で、最近では、振り込め詐欺の対策により、電話に出てもらいにくくなったことから、ハガキに移行しており、高齢者に関わらず、50代から60代を中心に幅広い年齢の方が被害に遭われているのが実態です。本当に民事訴訟を起こされた場合、書類がハガキで届くことはありませんのでご注意ください。

 船橋市においても、「民事訴訟管理センター」からの架空請求ハガキに注意を呼びかけており、身に覚えのない請求に、不安を感じたときや対処に困った場合は、最寄りの警察ならびに消費生活センターにご相談ください。船橋市消費生活センターの問い合わせ先(047ー423ー3006)。