台風15号により、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。一日も早く平穏な日常生活に戻れますようお祈り申し上げます。

千葉県を中心に甚大な被害をもたらした台風15号の上陸から3週間が過ぎました。停電、断水、家屋被害などといった被害状況と災害対応について明らかになってきました。長期化していた大規模な停電は約64万戸、水道施設が停電したことなどが原因による断水は約8万戸、家屋被害では2万戸を超え、その被害の大きさは計り知れません。船橋市においても同様に、市内各所で被害が相次ぎました。自然災害における被害発生の予測は難しいかもしれませんが、それらを想定した日頃の備えと、発生後の対応がいかに重要であるべきか、過去に遭遇した災害から得た経験や教訓を生かし、被害を最小限に留める備えを怠ってはならないと思います。

国は、大きな被害をもたらした台風15号を激甚災害指定として閣議決定しました。これにより自治体の復旧事業に対する国庫補助が通常より1〜2割程度引き上げられます。そして、自治体向けの支援を拡充するとして、家屋被害には、国の支援制度の対象から外れる一部損壊の住宅再建について、自治体が設ける修理費補助金の9割を国が特例的に負担することになりました。

また、県内の各自治体も全力で支援を行なっております。船橋市では、ブルーシートや土のうなど支援物資の提供、給水車での給水活動、災害廃棄物仮置場の管理作業、ごみの収集、瓦礫および倒木撤去作業、家屋調査事務(罹災証明)など、これらに伴う職員の派遣ならびに、医療センターからも医師や看護師の派遣の他、市営住宅無償提供なども行なっており、今後も引き続き支援していく予定です。

今回の台風で深刻な被害を受けた千葉県は、初動の遅れや連携不足など、報道をはじめ各方面から指摘されています。災害対策本部の設置、職員派遣、被害状況の把握の遅れなどが、被害拡大と復旧が遅れた遠因になったのではないかと思います。県の対応を巡っては県議会でも質疑が行われています。船橋市においても、今回の台風被害の経験を教訓とし、被害を最小限に留め、そして被災者を一刻も早く救済するための防災体制等の整備が急務となっています。私は、今後起こりうる災害に対して、十分な危機管理の必要性を訴えていきます。