熊本県を中心に甚大な被害をもたらした豪雨災害から約一週間、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた皆様に深くお見舞い申し上げます。今もなお、多くの方が不便な生活を余儀なくされ、懸命な復旧作業が行われています。ボランティアの皆様に心から深く敬意を表し、一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
熊本県内から集まったボランティアの方で復旧作業が進められていますが、人手不足から作業が難航しています。ニュース等でご覧になっているかと思いますが、人々が泥だらけになりながら被災した住宅の泥かきや、水を含んで重くなった廃材の撤去など復旧作業が急務となっています。昨年の房総半島台風・東日本台風の際、同僚の三橋さぶろう議員と一緒に、茂原市や長野県のボランティ活動に参加しました。その時の復旧作業で一番大変だったのが泥かきで、泥が乾いて硬くなる前に敷地からスコップで重たい泥を書き出すのですが、本当に体力的にきつかったことを思い返します。その他、畳や家財などを運び出すのに、人手不足はもちろん、体力のある若い人も大勢必要であることがわかります。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、被災自治体では、ボランティアは県内在住者に限定しています。県外から参加できるようにするには感染症対策が重要ですが、県外からの希望者には事前にPCR検査を実施するなどの対応をした上で受け入れるなど、あるいはお金を出して民間業者にお願いするなどの対策も検討する必要があります。本市もこのようなケースを想定した対策を設ける必要があります。
さて、政府は豪雨災害、コロナ禍にもかかわらず、経済活動を拡大することを目的としたGо Tоキャンペーンの実施を予定しています。全国各地をまたぐ国内旅行などに対して、都道府県知事そして国民が懸念する中、7月22日から実施するようです。安倍総理は「現下の感染状況、高い緊張感を持って注視しています。」と語気を強め、予定どおり実施すると発言されていました。
Gо Tоキャンペーンについて全国各地で県をまたいで観光者を受け入れるのであれば、全国各地から県をまたいで熊本県などの豪雨被災地で復旧作業に従事するボランティアの方を受け入れるべきではないでしょうか。なぜ、県外からのボランティアは受け入れず、県外からの観光者は受け入れられるのでしょうか。
政府は経済活動を優先する前に復旧を優先すべきです。私たちの安心な暮らしがあってこそ経済は成り立つものです。政府は激甚災害指定し、財政支援することを発表しましたが、今もなお、遅れが生じている災害復旧作業にも、政府が旗振り役となって全力で対応にあたるべきだと思います。