ワールドカップで、強豪スペイン、ドイツから大金星をあげた日本代表選手の闘いぶりに、感動して涙腺が緩んだ方も多くいることと思います。この涙はいわゆる嬉し涙ですが、他にも涙を流す場面として感情を表す表現の一つである喜怒哀楽があります。喜怒哀楽の中でも、哀しみや怒りで泣くことはできるだけ避けたいものです。特に人生で一番大事な小学校から中学校までの義務教育課程においては、喜怒哀楽の中で喜びと楽しみを多く感じて欲しいものであり、その環境を作るのが私たち大人であり、教育行政の役割ではないでしょうか。
さて、12月1日の一般質問で「いじめ問題について」、学校・教育委員会の対応について質しました。市民の方から寄せられた相談で、市内中学校における5年前のいじめ事案で、学校・教育委員会における杜撰な対応が明るみになり、その問題点の指摘とともに、再発防止策について問いました。
要因の一つでもあったのが、これまで教育委員会には、いじめ防止対策等の考え方を示す基本方針がありませんでした。本件について令和元年第2定例会の一般質問で指摘し、令和3年4月に改めて「船橋市いじめ防止基本方針」が策定されました。そこで策定後、いじめ問題の取り組みについて、どのように改善されたのか、そして再発防止策について問いました。
【教育委員会 答弁】
学校においては、いじめの定義の認識が徹底されてなく、過去の定義を基にいじめと判断せず、組織として適切に対応していなかったことが問題であり、いじめの訴えに対し、いじめとして対応するべきであったと考える。「船橋市いじめ防止基本方針」の策定後は、「いじめ対応マニュアル」 を作成し全校に配付するとともに、各校の「学校いじめ防止基本方針」 についても見直しを図るよう周知を行った。 また、学校や保護者等から生徒指導に関する事案の報告や相談があった際には、その事案について、いじめの疑いがないかを教育委員会から 学校に確認するようにしている。
そして、いじめの重大事態の認識に基づき、教育委員会が積極的に状況や対応を聴き取り学校に指導・助言を行うことで未然防止に努めるとともに。早期発見、早期対応を行い、いじめ重大事態として認知したい際には、法に則り対応していく。
いじめは学校側が判断するのではなく、当事者である子どもが苦痛かどうかで判断するものです。改めて学校側がいじめの有無を判断するものでないことを指摘しました。今後これらを念頭に、子どもたちのSOSのサインを見逃さず、被害を受けている子どもたちに寄り添った対応をお願いすると同時に、いじめの対応について次は容赦ないと苦言を呈しました。