普段、スマホなどで利用しているメール、カレンダー、地図、動画などのデータは、サーバーに保存されています。複数のサーバーが管理されている場所がデータセンターとなりますが、Googleは今年4月に、日本初のデータセンターを印西市に開設しました。印西市は強固な地盤と低い地震リスクから、データセンターの集積地として知られるようになりました。印西市は千葉ニュータウンの一部であり、同地区には歴史的な町である船橋市小室町も存在します。小室町は古くからの歴史を持ち、最初に街開きが行われるなど、千葉ニュータウンの起点としても知られています。
その小室町では、昨年10月以降、地域に医療機関がない状況が続いています。このような状況下で、高齢者の方を中心とした特定健診や予防接種事業を受けられる場所がなくなることは、市民の健康を守る上で大きな課題となっています。同様の趣旨で、昨年議会の一般質問で、高齢者インフルエンザ定期予防接種について取り上げ、地域の方が徒歩で行ける範囲として、一時的に小室公民館や学校等の公共施設に、接種会場を設けることはできないかと質しました。
本市と同じように、かかりつけ医の空白地帯が課題となっている他市の事例があります。奈良県宇陀市では、2022年、奈良県宇陀市では移動診療車による診療を開始しました。地域内の開業医の減少から、市は3年前から移動診療車の導入を準備していました。移動診療車は公共施設の駐車場などに仮設診療所を設け、診療を行うことができます。また、新たな災害時などの医療需要が発生しても、希望の場所に仮設診療所を配置などの対応が可能です。このような移動診療車は、小室地区の医療機関の空白地域の課題解決にも役立つことが期待されます。そこで、前回の答弁にあった市医師会との協議検討結果の進捗状況と、他市の事例の移動診療車等について、市の考えを問いました。
市の答弁は、小室地区に特定健康診査・がん検診を受ける医療機関がなかったため、豊富町のセコメディック病院で受けることができるようになった。セコメディック病院では最大で月に約35人の受診が可能で、これにより閉院した小室地区の医療機関での受診者数の補完が見込める。移動距離や時間については、小室駅から路線バスが1時間に1本出ており、また病院の無料送迎バスも運行している。現時点では移動診療車の導入は考えておらず、セコメディック病院での受診実績を基に受診機会の確保と受診率の向上に取り組む予定。
受診機会が確保できたことは評価しますが、地域の交通不便などによる不便さは依然として存在しています。船橋市医師会と協議していくとのことで、小室地区に医療機関の開設を目標に、接種体制の確保など早期解決するよう引き続き、強く求めて参ります。