連日、私のメールには「重要なお知らせ」と題したフィッシングメールが届きます。荷物の再配達や未払いのお知らせなど、一見すると本物と見分けがつきにくいものばかりです。先日も、急ぎで注文した商品の支払い確認メールを装った詐欺メールに引っかかりそうになりました。幸い、リンク先のページが粗末な作りだったので詐欺だと気づきましたが、一歩間違えれば被害に遭っていたかもしれません。
フィッシングメールの対策は様々ありますが、簡単でわかりやすい有効な対策として、よく利用するサイトはブックマークしておき、怪しげなメールが届いたら、ブックマークから正規のサイトへアクセスして確認する方法をお勧めします。
このように石橋を叩いても、判断を誤ってしまうことがあります。最近は特に、ロマンス詐欺や投資詐欺など、デジタル社会の現代においては様々な詐欺が横行し、若い世代にとっても身近な脅威となっています。そして、高齢者を狙う固定電話を使った振り込め詐欺も依然として深刻な問題です。世代問わず誰もが被害者になり得るからこそ、年齢や利用手段に合わせた対策が必要ではないでしょうか。
さて、船橋市における振り込め詐欺被害の状況ですが、8月23日までに79件もの詐欺被害が確認され、被害額は3億6000万円余りに上ります。こうした状況を受け、船橋市では、自宅の固定電話に設置できる振り込め詐欺防止装置を無料で貸し出しています。この装置は、電話をかけてきた相手に警告アナウンスを流し、会話を自動録音することで、詐欺を防止する効果が期待できます。貸出対象は、市内在住で自宅に固定電話があり、65歳以上の高齢者がいる世帯で、貸出期間は1年間です。
このような対策は千葉県警も一定の効果があるとしています。市内においても、まずはできる対策の一つとして、幅広い設置が重要です。そしてもう一つ、高齢者が詐欺のターゲットになりやすい現状を踏まえ、福祉関係機関との連携強化も重要です。
例えば、滋賀県野洲市では、消費者庁や警察から提供された個人情報と市の保有する情報を組み合わせたリストを作成し、支援が必要な市民をピンポイントで把握しながら、市の福祉部局や関係機関と連携して見守り活動などを行っています。防犯担当課だけでなく、複数の機関が連携することで、よりきめ細やかな支援を提供することができます。
私は9月13日(金)の午前中に一般質問に登壇する予定です。一向に改善されない特殊詐欺被害の現状と、それに対する市の考えを伺う予定です。