この度のミャンマー大地震により犠牲となられた皆様に、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。そして、一日も早い復旧をお祈りいたします。報道では、余震が続く中、多くの住民が屋外で避難生活を余儀なくされるなど、電気や水道が使えない地域も多い中、トイレ不足や衛生環境の悪化も深刻な課題となっています。
船橋市では、災害時のトイレ環境を確保するため、電気や水道が停止しても使用可能なマンホールトイレ、組立式簡易トイレ、携帯トイレなどを備蓄し、避難所の備えを充実させています。さらには避難所の生活環境改善を目指し、新年度から新たに、船橋市にトイレカー1台が配備されることになりました。
そこで私は、2月25日の議案質疑において、配備されるトイレカーの保管場所や災害時における千葉県・近隣市との相互応援体制について質問しました。また、導入予定のトイレカー(男性用2室、女性用2室、バリアフリー仕様1室の計5室)が、男女のトイレ設置割合を「1対3」と推奨する国際的な災害支援基準「スフィア基準」に基づいていない点についても指摘しました。
これに対し市は、『千葉県も小型タイプのトイレカーを6台導入予定であり、国や県などから要請があった際には、本市のトイレカーの被災地派遣も想定しているとのことです。今回導入されるトイレカーには個室が5室あり、そのうち1室はユニバーサル仕様で車体後部に出入口が設置されています。残りの4室は、車体の左右両側に設けられた2つの出入口から各2室ずつ利用する構造のため、個室の割り当て変更は構造上できません。避難所におけるトイレの男女比は、避難所運営マニュアルにおいて「男性用1、女性用3」と定めているため、組立式簡易トイレや携帯トイレ、マンホールトイレなどを併用し、全体として適切な比率で設置していきたい。また、車両劣化を防ぐため屋根付きの保管場所を関係課と調整中である』と回答しました。
スフィア基準とは、自然災害や人為災害を問わず、世界中のどの国や地域でも適用可能な国際的な災害支援基準です。今回導入されたトイレカーがこの基準を満たしていないことは残念ですが、女性が安心してトイレを利用できるよう適切な運用を進める必要があります。
トイレカーはあくまで避難所環境改善の補完的な手段であり、災害が起こらず使用する必要がない状況が最も望ましいです。しかし、万が一の際には、本市のトイレカーが避難所環境の改善に役立つことを期待しています。