船橋市議会では、今年度より政務活動費の領収書がインターネット上で公開されることになりました。昨今、不正報道が続く政務活動費、記憶に新しいあの「号泣県議」の政務活動費の不正使用が暴かれたのも、その使途の公開義務があったからこそでした。現在、インターネット上で領収書が公開されている議会は全国でわずか50議会ほどで、領収書公開に向けた取り組みはまだまだ鈍い中、今回の船橋市議会における領収書のネット公開は、情報公開に向けてより一歩前進したと言えます。

政務活動費とは、市政に関する調査研究その他の活動のために必要な経費として支給されるものです。主に、事務所運営費や人件費、広報誌発行など、市政活動を行うための費用として支出されます。

船橋市議会の政務活動費は毎月8万円。年4回、3ヶ月ごとに支給されます。この活動費はどのように使われているのか、現在、政務活動収支報告書として船橋市議会のホームページ上に公開してされておりますが、報告書に記載されている数字だけでは細部まではわかりません。以前から領収書の公開はされていましたが、議会事務局まで出向いて、窓口で原本を確認しなければなりませんでした。領収書の公開がされていると言えばそうですが、とても不便でなりませんでした。そこで利便性を考慮しつつ、情報公開について様々な議論を重ねた結果、政務活動費の領収書をネット公開することに至りました。

もう一つ、政務活動費は前払いで支給されます。使い切れなかった分は船橋市議会へ返金をするというシステムですが、これにも違和感を覚えます。本来、一般企業であれば、最初に社員が経費を立替えて、支払い内容や支払い金額などを記載した経費の精算書とその領収書の提出を行って精算されるはずです。ところが政務活動費になると先に経費分が支給され、使い切れなかった分を返金するというシステムになっています。今後、これらも前払い方式から後払い方式へと支給方法も見直していく必要があると私は思います。