船橋市議会第4定例会において11月26日、会派民主連合を代表して議案質疑を行いました。今回は16議案が提出され、様々な視点から質疑しました。議案の中で、大きく条例改正を行う予定の「船橋市墓地等の経営の許可に関する条例」について質疑を行いました。
 
 近年、社会情勢の変化や、ライフスタイルに合った新たな墓地形態の普及が進んでいます。船橋の馬込霊園をはじめとした市営霊園による供給には限界がきており、市営霊園の代替として、今後は、民間墓地による供給に期待を寄せています。その一方で、民間墓地の無秩序な乱立などによる影響も懸念されていることから、今回、墓地の経営許可基準について、今の条例を全部変えるものです。
 
 主な質疑内容として、墓地経営計画の周知について、申請者が住民に対して丁寧な説明や協議を行うこと、墓地の引き継ぎについて、安易に市外宗教法人への引き継ぎを認めないこと。経営許可を取り消された場合、利用者が混乱しないように対応することなどを中心とした、質疑および要望を行いました。
 
 船橋の市営霊園は、馬込町にある馬込霊園と、自衛隊駐屯地近くにある習志野霊園があります。習志野霊園は馴染みがない方も多いと思いますが、こちらは戦後、自衛隊が管理していた墓地を、財務省から市が払い下げを受けたものです。千葉県から正式に墓地経営の許可を受けたものではありませんが、墓地埋葬法が制定される以前に、都道府県から経営許可を受けていた墓地のことで、許可を受けているものとみなされたことから、みなし墓地として、船橋が管理しています。
 
 現在、市営霊園においては、墓地待機者となる墓地霊園待機者が発生しています。お骨を一時保管する霊堂の遺骨収蔵数は、馬込霊堂約1000体、習志野霊堂約300体です。その中で霊堂における待機者は、馬込霊堂が81人、習志野霊堂31人で、申請から使用許可まで約3〜4年かかる見込みです。間接的に墓地待機者もそれぞれ1081体・331体となります。このことから、民間霊園の乱立を防いでいくことと同時に、待機者解消についても、今後課題として取り組んでいく必要があると思います。