消費税10%の引き上げから一週間が経過しました。政府は増税に伴い軽減税率制度、プレミアム付き商品券ならびに、キャッシュレス・ポイント還元制度を開始しました。しかし、報道によると消費者にポイントや金券を還元する事業の使い方に関する認知が進んでいない状況にあるようです。また、総務省が令和2年度に導入を検討している、マイナンバーカードを利用した「マイナポイント」によるポイント還元は、マイナンバーのシステムを使ってスマホ決済事業者と連携してサービスを提供するものです。そのポイント還元率は25%の高還元率とされ、マイナンバーの定着を狙いとするものです。

平成15年に開始された、11桁の住民票コード等が記録されたICカードの住民基本台帳カード(以下、住基カード)というものがありました。しかし、カードの普及率は約5%に留まり、大半の人が使い道さえ知らないまま、平成27年12月で終了しました。そして平成28年1月からマイナンバー制度の交付が始まりました。交付から3年半たった令和元年7月時点での普及率は約13.5%と低調、普及率を高めるには、利便性を高めつつ、その便利さを多く訴えていく必要があると思います。住基カードと同じ轍を踏まないようにしなければなりません。

マイナンバーカード取得のメリットとされているのは、コンビニにおいて住民票、印鑑登録証明書などの公的な証明書の取得、本人確認の際の身分証明書としての利用があります。他に各種行政手続きのオンライン申請などがありますが、これには別途カードリーダーが必要とされていることや、「マイナポイント」も含め付加サービスも検討中ということもあり、現時点では、そこまでメリットを感じることができず、マイナンバーの利用には、まだまだ発展途上にあると思います。

そして、カード取得の手続きには書類を書いて、顔写真の撮影など面倒で手間暇もかかっていましたが、船橋市では現在、申請補助として、申請に来られた方の顔写真を職員が撮影するなどのお手伝いを各公民館で実施しています。私も5日、小室公民館で申請手続きを行ってきました。9時開始と同時に、多くの市民の方が来館されていて、マイナンバーカード取得について関心の高さが伺えました。手続きも職員の分かりやすい誘導で、わずか15分ほどで完了し、カードは概ね1ヶ月程度で自宅に郵送されるとのことでした。利用者が増えることでサービスの利用範囲拡大にも繋がります。まずは、多くの市民の方にカード取得をしてもらうにはどうすればよいか。申請のきっかけと、ストレスフリーな申請手続きが、住基カードを超えた、マイナンバー制度の普及と利活用促進への一歩になると思います。