朝の通勤電車で新聞紙を広げる姿や、手帳サイズまでに小さく折りたたんで読む姿、それを隣の人が覗き込む姿など、このような光景も見る機会が少なくなりました。今ではとても懐かしく思います。日本新聞協会の発行部数の調査では、2000年から2022年にかけて約42%も減少したようです。

船橋市では、便利で役に立つ行政情報や地域のお知らせを掲載した「広報ふなばし」があります。毎月1日と15日に発行し、新聞折り込みなどでお届けしていますが、読者数が減少していることから、広報の発行部数も減少しています。9月1日時点では約17万部、5年前の平成30年度では21万部でしたので、4万部も減少しています。以上のことから、市民に情報が行き渡っていないことも読み取れます。

新聞をとっていない市内在住の世帯で、購読を希望する方には、無料でご家庭のポストにお届けする、ポスティングサービスも行っています。また、各公共施設に加え、各鉄道駅、コンビニなどの商業施設にも置いてありますが、場所によっては、すでに無くなっていたり、雨に濡れた状態であったりするなど、管理が行き届いていない箇所もあることから、入手できない場合もあります。また、全戸配布などの意見もありますが、速報性や経費面などといった理由から実現が難しい状況です。

【船橋市】広報ふなばしの最新版はこちらでご覧いただけます

近年、紙媒体に加えて、ホームページ、アプリ、メール、LINEなどのデジタル化が進んでいます。市民が、いつでも、どこでも、必要な情報を入手できるようにするためのものですが、時代の流れとしても、住民が広報紙を身近に感じ、積極的に読んでもらうためには、デジタル化は必要不可欠です。また、市では現在、広報をはじめ、災害情報、防災行政無線放送の内容など、様々な情報をメール及びLINEで配信していますが、取得率は決して高い水準ではありません。

このような状況を改善するためには、登録者数を増やす工夫が必要です。たとえば、情報を最速で受け取れるという点や、イベントや講座などの案内を手に入れることができる点などのメリットを明確にする。また、市からのお知らせ封筒にはQRコードが掲載されていたりしますが、手続きの際に窓口で登録を促すことで、様々な場面で登録の機会を増やすことができます。 

【ふなばし情報メール】配信する情報内容と登録・解除の方法

少子高齢化が進む中、業務の効率化が求められます。メールやLINEなどを活用することで、費用や業務負担を軽減し、迅速に幅広く情報を届けることができます。しかし、高齢者などスマホの操作が苦手な市民もいます。従来の紙による広報紙の読みやすさや見やすさを充実させることも重要です。デジタルとアナログの両方を活用し、より効果的な情報発信を実現していく必要があります。