大谷翔平選手がドジャースへの移籍を発表し、大リーグ史上最高額となる10年間で7億ドル(約1014億円)の契約合意が大きな話題となりました。ドジャースと言えば、1995年に同チームへ移籍した野茂英雄氏を思い出させます。独特のトルネード投法で二度のノーヒットノーランを達成し、全米で大きな注目を集めました。今回の大谷選手の移籍で、さらなる活躍が期待されます。背番号は、今までの「17」か、かつてドジャースで活躍をした野茂英雄投手と同じ「16」になるのではないかとも言われています。楽しみです。

今年もあと2週間余りとなりました。年末は、一年の締めくくりとして、大掃除や家計などの総決算をする方も多いことと思います。家計簿は、収入と支出の金額、日付、項目などを記録します。一方で、政治資金収支報告書も、年末までの収入と支出の金額、日付、項目に加えて、収入、支出などを記載する必要があります。

最近の報道で、政治資金収支報告書の記載漏れについて大きく取り上げられています。政治団体が政治活動のために使ったお金の収支を記録する書類であり、政治資金の収支の状況を有権者に明らかにすることを目的に、収支報告書の提出が義務付けられています。
政治団体とは、政治活動を行うために設立する団体です。政党や政治資金団体、資金管理団体などの種類がありますが、一般的には政党や後援会などが主です。

千葉県では、政治団体は毎年12月31日現在で、その一年間の収入や支出、資産の状況を、地方議員は翌年の3月末まで、国会議員関係政治団体は5月31日に、千葉県選挙管理委員会を通じて総務大臣に報告する必要があります。
当然、後援会のある県議や市議などの地方議員も、政治団体として政治資金収支報告書の提出が義務付けられています。しかし、ほとんどの地方議員は、0申告または事務所の経費との差分のみしか記載していないのが現状です。私も一応後援会がありますので、提出はしています。しかし、記載しているのは、事務所経費とその分を賄う個人収入のみです。

しかし、その記載内容には問題があります。例えば、収入の場合、寄付を受けた場合、献金した人の氏名等を記載する必要がありますが、5万円以下の寄付者は記載しなくてもよいことになっています(政治資金パーティーの場合は20万円以下の支払者)。
また、支出の場合、5万円未満(国会議員は1万円未満)の場合は、その合計額をその他の支出として記載し、領収書の写しは不要(国会議員関係政治団体はすべての領収書を保管)とされています。これまで、このような記載は、当然のことと考えられてきました。

【千葉県選挙管理委員会】政治団体の設立・収支報告書の提出等について(政治資金規正法)

年明けには、確定申告の時期が到来します。市民の方は、領収書を添えて、所得や経費などの収支を一円単位で正確に申告する必要があります。一方で、政治団体の収支報告は割合「どんぶり勘定」で、市民感情とかけ離れた存在です。

今回を機会に、当たり前だった政治の慣習や制度など、見直さなければなりません。