かつて、共働き家庭の子どもは、鍵っ子と呼ばれる時代がありました。親が帰ってくるまで、自宅で留守番することが多く、首に自宅の鍵をぶら下げて登校している子を見かけました。私もその一人でしたが、家に帰って、食器棚に用意されていたおやつを楽しみにしていたことを懐かしく思います。
総務省統計局の労働力調査では、1980年代後半から2000年代前半にかけて、専業主婦世帯は急減して共働き世帯が急増、2023年時点では、共働き世帯(約1278万世帯)が、専業主婦世帯(約517万世帯)を上回っています。このことからわかるのは、共働きが社会の当たり前となっているということです。
さて、船橋市議会は2月21日から市政執行方針及び議案に対する質疑が行われます。私の出番は翌日ですが、次の内容に絞って質問する予定です。
もうすぐ東日本大震災から13年が経とうとしていますが、発災当時の首都圏では、多くの人々が帰宅困難に陥りました。今後30年間に70%の確率で起きると予測されている首都直下型地震では、さらに多くの帰宅困難者発生が予想されています。そこで、災害発生時に共働き世帯が帰宅困難となり、自宅に取り残された子どもたちの安全確保、生活支援、精神的なケアについてなどの課題を踏まえて、地域住民と行政の連携強化による子どもたちの安全確保に向けた支援体制について伺う予定です。
そして、元日に発生した能登半島地震では、倒木や土砂崩れで緊急輸送道路を含む多くの道路が寸断され、救助や支援活動が大きく妨げられました。緊急輸送道路とは、災害時の避難、救助、物資供給、施設復旧などの通行を確保すべき重要な路線です。
船橋市では、昭和56年5月以前に建築された緊急輸送道路沿道の建築物の耐震診断・改修費用を助成していますが、耐震性が不明または不十分な状態の建物が多く存在します。そこで、耐震診断の義務化、助成対象となる費用を拡大し、耐震性の不明な建物数を減らすことについて市の見解を伺います。
災害時には、医療従事者が不足する傾向があります。そこで、オンライン診療は、遠隔で診療ができることから、持病を抱える高齢者や体調に不安を感じている避難者にとって重要な役割を果たすことが期待できます。そして、日常においても、地理的な制約や通院の負担軽減にも繋がります。
市内の小室地区には医療機関がありません。オンライン診療は有効な手段となり得ます。災害時の医療提供や日常生活においても、医療機関不足への対策として有効な手段の一つです。国の規制緩和も含めて今後は、更なる普及に向けた取り組みが期待されます。
船橋市においても、前向きに検討しない理由はありません。