5月も中旬に入り、新生活の変化によるストレスから、一時的な心身の不調である五月病が急増しています。さらに最近では、慢性的なストレスを抱える人も増え、六月病も見受けられるようになりました。私も会社員時代にはよく、胃炎や胃潰瘍になりましたが、昨年の健康診断でも慢性胃炎と診断されました。原因は家庭か職場かわかりませんが、ストレスへの耐久性が弱く、きっと慢性化しているのでしょう。

内閣府は5月を孤独・孤立対策強化月間とし、特設メタバースぷらっとば〜すを開設しました。VRゴーグル不要で、パソコンやスマホから気軽にアクセスでき、仮想空間内でのつながりや相談窓口、イベントなどを提供しています。利用期間は5月31日までです。実際に体験してみましたが、アカウント登録不要でログインできたり、動作が軽かったりと、気軽に仮想空間を体験できるので面白いと思います。

さて、五月病に注意が必要なのは大人だけではありません。この時期は、児童や生徒にも注意が必要です。全国の小中学校における不登校児童生徒数は近年増加傾向です。船橋市でも令和4年度は1200人(小学生64人に1人、中学生20人に1人)を超えています。

【船橋市】市の不登校児童・生徒の現状

不登校支援として、各相談窓口をはじめ、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの配置、空き教室を利用した校内教育支援センターを設け、スクールアシスタントやピアサポーターの配置などが行われています。しかし、これらの支援は主に学校への復帰を目的としているため、不登校の状態にある児童生徒にとっては、人と話したり、助けを求めたり、自分の内面を伝えたりすることは、心理的にハードルが高いかもしれません。
そこで、不登校の子どもがいる知人から、学校に関心がなかった息子が、メタバース上で楽しそうに学んでいるという話を聞きました。

【船橋市】船橋市不登校相談リーフレット

東京都は、リアルな学校での学習が困難な子どもたちを支援するため、メタバース空間にバーチャル・ラーニング・プラットフォームを構築しています。アバターを通した多様なコミュニケーションや学習スペース、コンテンツを提供する居場所・学びの場です。
先週、都の担当者から説明を受け、バーチャル画面の様子も見てきました。出席認定している学校もあるなど、新しい形の支援に目から鱗でした。現在、全国の自治体でも導入が広がっています。

メタバースは、アバターを通して自由に見た目を決められることから、障害の有無や年齢、国籍、性別に関係なく、誰もが平等に自己表現し、交流できる空間です。物理的な障壁を取り除き、誰もが身体的特徴に関係なく参加できるこの環境は、まさに多様性を体現していると言えます。

孤独・孤立対策は、人生のあらゆる場面において誰にでも起こり得るものです。特に児童・生徒への不登校支援は重要です。メタバースは、そのような課題に対する支援の、選択肢の一つとして、議会で取り上げたいと思います。