月日が経つのは早いもので、今年も半年が過ぎようとしています。これから夏を迎えますが、例年、お盆が過ぎると一気に年末の雰囲気となりつつあります。一日一日を大切に過ごしたいと思います。
さて、高速道路における大型トラックの最高速度が4月1日、80キロから90キロに引き上げられました。その背景には、物流業界が直面している、いわゆる「2024年問題」があります。4月からの時間外労働の規制強化により、トラックドライバーの残業時間が月平均80時間に制限されるため、運行本数を減らすか、ドライバーを増やす必要が生じ、物流業界にとって大きな課題となっています。この問題はトラック業界だけでなく、バス業界にも影響を及ぼしています。バス運転手の高齢化が進み、有効求人倍率も高い(求職者よりも求人数が多い状態)ことから、こちらも人手不足が深刻化しています。
そこで各自治体では、バス運転手への助成を行っています。例えば、浦安市と市原市では、女性のバス運転手への支援、富里市では、県外からバス運転手として移住した人に対して、単身世帯で30万円、複数世帯で50万円、さらに子育て世帯には子供1人につき15万円の助成を行なっています。そして千葉市では、大型二種免許取得にかかる費用を上限30万円までの補助を行っています。
船橋市でも、公共交通への影響が懸念されるバス・タクシー乗務員の不足解消に向け、バス・タクシー乗務員募集説明会を開催します。説明会では、市内で路線バスを運行する6社のバス事業者とタクシー事業者がブースを設置し、採用条件や養成制度などについて相談することができ。大型二種免許や普通二種免許の取得支援を行っている事業者も参加します。また、参加費は無料で、予約不要、履歴書不要ですので、お気軽にご参加ください。
【日時】 6月29日(土)10時から正午(入退場自由)
【場所】 薬円台公民館 2階 講堂(薬園台駅から徒歩約3分)
【問い合わせ】 道路計画課(047-436-2055)
このように2024年問題への対策が急務となっています。人材募集の強化、生産性向上のための技術導入、労働環境の改善など、課題は山積しており、政府や業界団体による積極的な支援策が不可欠です。
また、タクシー不足の解消策として、千葉市と四街道市ではライドシェアが開始されましたが、中身は限定的なものであり、合法的な白タク化、普通二種免許の存在など、これからどのように整合性をとっていくのかが疑問です。いずれも根本的な解決には、国による業界全体の底上げをすることが最優先です。ライドシェアはその後でもよいでしょう。近年、国の政策に伴う作業負担のしわ寄せが自治体にきているように感じます。国は政策を打ち出すだけではなく、それに伴う自治体の作業負担についても十分に考慮すべきです。