最近、「冷たい氷の音楽」というのを知りました。暑さ対策として流行っているそうです。
YouTubeで検索すると、最初の画面で「この音楽は、フリー音源を使用せず、現地での効果音や自然音収録まで行い、一から作られております。世界に一つだけの音楽をお楽しみください」と表示されます。福島在住の作曲家の方が、涼しくなる効果を目的に作曲した音楽で、氷が入ったグラスの中を回した時の氷がぶつかるカラカラっとした音など、不思議なほどに、聴くだけでヒンヤリする、本当に涼しくなりました。このチラシも日中冷房をかけずに書いていますが、なぜかうだるような暑さを感じません。お試しください。
船橋市では連日、熱中症警戒アラートと光化学スモッグ注意報が発令されています。光化学スモッグは、日差しが強く気温が高い日などに、排気ガスが太陽光と反応して発生し、健康被害の恐れがあります。熱中症については広く知られていますが、いずれも、不要不急の外出を控えることが予防策として共通しています。
さて、働き方の一つにサマータイムという言葉がありましたが、最近はほとんど耳にしません。夏の日照時間を有効活用するために時計を1時間進める制度で、18世紀にアメリカ合衆国建国の父ベンジャミン・フランクリンによって提唱され、第一次世界大戦中にドイツとイギリスで初めて実施されました。その後、第二次世界大戦中にも多くの国で採用されましたが、現在では効果が見込めないことから、実施している国はほとんどありません。
日本では戦後、連合国占領下で導入されましたが、労働条件の悪化などの理由で、占領の終わりとともに廃止されました。その後、東京オリンピックを契機に、2時間繰り上げる案などが再び浮上しましたが、東日本と西日本で日の出・日の入りの時刻に大きな差があることなどから、全国一律での導入は難しいとされ、実現には至っていません。もはや時計の針を進めるよりも、職場環境の改善を進めることの方が重要ではないでしょうか。
夏場の働き方について、在宅勤務や時差出勤を導入するなど、柔軟な働き方を推進している企業も多くあります。例えば、ある企業では、翌日、猛暑日となる予報が出た場合、全社員に在宅勤務を推奨し、エアコン代の補助も支給している会社もあるようです。とてもユニークな取り組みです。
一方で、2005年に始まったクールビズは、夏場の軽装として定着しました。しかし、記録的な猛暑が続く近年、服装だけでは暑さ対策として不十分です。政府や自治体は、夏場の在宅勤務や時差出勤など、柔軟な働き方を推奨することで、汗ばむ満員電車での通勤ラッシュを緩和し、出社が必要な場合でも快適に通勤ができるのではないでしょうか。これらをクールビズと同様に定着させることで、天候に左右されず、誰もが最高のパフォーマンスを発揮できる、より快適な毎日になると思います。