1月19日に東京都狛江市で発生した強盗事件を受け、狛江市は住宅の防犯対策費用に対する補助金制度を導入した。この制度では、防犯カメラや人感センサーライト、モニター付きインターホン、防犯性の高い錠および補助錠、センサーアラームの設置費用などに対し、実費の2分の1(上限1万円)が補助される。
同様の事件が繰り返されないよう、事件が発生してから対策を考えるのではなく、事前の防犯対策が重要である。そこで、本市においても個人の防犯対策費用を補助する制度の導入を検討すべきではないか。
【市の答弁】
地域の見守り活動や防犯意識の向上、いわゆる人の目による防犯が犯罪抑止に最も有効であり、防犯カメラはその一手段と考えている。これまで通り、町会・自治会などが結成する防犯パトロール隊への防犯物資支給や、防犯カメラ設置を行う町会・自治会への設置費および維持管理費の補助を実施し、人の目による犯罪抑止に努めていく。
以上は、令和5年2月24日の私の一般質問に対する市の答弁です。この質問は、狛江市で発生した強盗致死事件、いわゆる「ルフィ事件」を受けて議会で取り上げました。
皆さまは市の答弁をどのように感じられたでしょうか。私は、市が強調していた「人の目」による犯罪抑止が十分に機能しなかった現状に課題を感じています。人の目だけでは防げないことが明らかになった今、個々の防犯対策が重要であると考えています。
10月に船橋市で発生した強盗事件は、市民に大きな不安をもたらしました。さらに、白井市や鎌ヶ谷市など近隣地域でも同様の事件が相次いでおり、早急な対策が求められます。近年は特に、秘匿性の高いアプリを利用して犯罪に加担するケースが増加しており、技術発展の負の側面が表面化しました。このようなアプリの使用制限も必要ではないでしょうか。
船橋市は、発生した強盗事件を重く受け止め、早急な防犯対策が必要です。お隣の市川市では、相次ぐ強盗事件を受けて、緊急対策としてカメラ付き防犯灯100台を市内に設置すると発表しました。もはや一刻の猶予も許されません。待ったなしです。
15日から市議会が開催されますが、私の一般質問において、市の防犯対策を改めて問い直したいと思っています。
しかし、これらはあくまで結果への対処に過ぎません。
本来ならば、こうした実行犯を生み出さない社会を築くことが必要です。世界情勢を見ても、景気の悪化と治安の悪化は密接に関係しています。かつての日本社会は努力が実を結び、先行きに希望がありました。国は今こそ原点に立ち返り、特に若い世代が将来を描ける社会を再構築すべきです。