梅雨の時期を迎え、本格的な夏が目前に迫っています。気象庁の予報では、今年の夏は厳しい暑さが早くから始まり、長く続く見込みのようで、特に6月から7月にかけて真夏並みの暑さになると予測されています。これにより熱中症のリスクが高まるため、早めの対策と日々の体調管理がとても重要です。

【気象庁】向こう3か月の天候の見通し

さて、6月から職場における熱中症対策が罰則付きで義務化されました。その背景には、職場での熱中症による死亡者数が2年連続で30人を超え、熱中症が死亡災害に至る割合が他の災害と比べて約5〜6倍に上ることがあります。死亡者の約7割は屋外作業で発生しており、そのほとんどが初期症状の放置と対応の遅れが原因とされているため、労働現場の安全確保が喫緊の課題となっています。

義務化の対象となるのは、暑さ指数(WBGT)が28度以上、または気温が31度以上となる環境で、連続1時間以上もしくは1日4時間以上を超えて作業がある場合に適用されます。これには屋外作業だけでなく、熱がこもりやすい工場や倉庫といった屋内作業も含まれます。
そして、事業者に義務付けられる内容は主に、体制整備、手順作成、関係者への周知の3つです。例えば、熱中症の症状が出た人やその疑いがある人を見つけた際に、速やかに報告できる体制を整えなければなりません。熱中症が疑われる(めまいや頭痛等)方を発見したら、作業から離れて意識の異常等を確認し、異常があれば救急を要請して医療機関へ搬送するなど、「見つけて、判断して、対処する」という手順を明確に定め、全従業員に周知することが求められます。

これらの義務を怠った事業者には、労働安全衛生法に基づき「6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科される可能性があります。つまり、対象となる事業者は、暑さ指数の測定、休憩場所の確保、熱中症予防のための教育、健康管理の徹底、熱中症発生時の対応などの対策を講じなければなりません。
このような職場での対策に加えて、地域全体の環境整備も大切です。

船橋市も熱中症対策として、外出時に暑さをしのぐ一時的な休憩場所としてクーリングシェルターを開放しています。市役所、出張所、公民館などの公共施設のほか、東武百貨店やウェルシアなどの民間16施設でも運用していますので、外出時に危険な暑さに見舞われた際には、熱中症対策としてお役立てください。
また、市内学校における体育館のエアコン設置状況ですが、中学校、特別支援学校、市船高校は設置完了、小学校も9月頃には全校設置完了の予定です。

【船橋市】まちづくりの取り組み