7月20日に行われた参議院選挙では、多大なるご支援をいただきまして、深く感謝申し上げます。選挙期間中の大半は屋外にいることが多かったのですが、猛暑や突然の豪雨、そして熱中症の危険を感じるなど、自然の厳しさを肌身で感じました。

さて、続く物価高はもちろん、変化の激しい気候変動も大きな課題です。天候不良による農作物の不作は、供給不足にもつながり、さらに価格上昇の恐れがあるため、経済面だけでなく、環境面にもおいても真剣に考えなければなりません。

選挙期間中にペロブスカイト太陽電池のことを知りました。はじめて聞いた方もいらっしゃると思いますが、最近話題になっています。光を電気に変える高性能な材料を使った次世代の太陽電池で、軽くて柔軟性があり、そして製造コストも低いとされ、これまでの太陽光発電の普及を大きく変える可能性があるとされています。電気代も高騰するなかで、非常に興味深い内容です。

例えば、街中でみかける太陽光パネルは板上に硬くて重く、主に南向きの屋根などの平坦な場所にあり、角度が30度前後になるように設置されています。一方、ペロブスカイト太陽電池は、薄くて軽く、フィルムのように柔らかく曲がる特性があります。そのため、外壁や窓、カーブしている屋根にも設置することができます。つまり、平面だけでなく立体的に設置できるので、建物全体を有効に使って、効率よく発電面積を大幅に増やすことができます。将来的には、車やバスの屋根などにも設置といった、限られたスペースでも発電できることが期待されています。

そして、その主原料となるのがヨウ素です。海藻などに含まれるミネラルの一種ですが、理科の実験など、ジャガイモのでんぷんに反応して青紫色に変わる液体として、記憶にある方も多いかもしれません。日本は、世界の生産量の約3割を占める世界有数の生産国ですが、さらに、国内生産量の約8割を占めるのは、ここ千葉県で、世界最大級のヨウ素産地となっています。そのため、千葉県では、豊富な資源を活かした地域産業の振興や雇用創出を目指し、千葉大や県内の研究機関が中心となって、ペロブスカイト太陽電池の研究が進められています。

こうした取り組みは、環境と経済が両立する持続可能な社会のモデルケースとなります。また、多くの方に知ってもらい理解を深めていただくことで、自然エネルギーの活用がより広がることが期待されます。これは日々の電気代の負担軽減、ひいては昨今の物価高への有効な対策にもつながると考えています。

【動画】令和7年7月15日(本会議)一般質問の様子