前定例会の予算案の中で審議・可決されたことで、船橋市のごみ収集回収の回数が見直されました。週3回の収集回収が週2回に変更され、平成30年10月1日からごみ収集回収は週2回となりました。今回見直しの目的は、ごみの更なる減量化と資源化の推進です。ごみの減量による焼却処理等の経費削減や、他県に委託している最終処分場での埋め立て処分の軽減をするためにごみを減らす必要があることから収集回収の見直しに至りました。
 
 市は各地域ごとに市民への説明会を開催しながら収集回数見直しの理解を求めてきましたが、内容を知らない市民の方も未だ多くいることから市内全域に周知されておらず、実際の変更前にしっかりとした周知徹底が必要だと思います。

 本市はごみ処理に関して様々な課題を抱えています。一つは、家庭系可燃ごみの排出量は減少していますが、減少傾向に下げ止まりがみられるとのこと。可燃ごみにはリサイクルできる紙類が約14%含まれており、36%が生ごみです。そのうち約 4 割はまだ食べられる食品ロスとされ、可燃ごみの更なる減量化と資源化が必要となります。

 もう一つは市内には最終処分場がありません。平成28年度は焼却灰を約6億円かけて約 1 万 2 千トンを路盤材等(道路舗装に使用される砕石・砂利・砂など)に資源化しています。その他は 秋田県、山形県などに約4億円かけて、約1万トンを埋め立て処分しており、最終処分にかかる経費節減に努める必要があります。船橋市のごみ処理の経費は約70億円、処理にかかるそのうち家庭系可燃ごみの処理費は年間約42億、処理にかかる経費削減が大変重要となります。(45Lのごみ袋一袋あたり約 200 円かかる計算です。)

 収集回数の見直しにより家庭系可燃ごみ量が5%削減による効果が予測されていますが、ご家庭については食品ロス削減による家計節約、ごみに対する意識が高まることで子供たちの環境教育へ繋がるとされます。また、ごみ収集ステーションについては、分別が徹底されて利用者意識が高ま理、自然環境としてごみ処理の温室効果ガスの削減と焼却灰と排ガスの減少が見込まれるなど、今回のごみ収集回数見直しであらゆる効果が期待できるとされています。

 しかし、今回の見直しについては、賛否両論の意見があり、様々な議論がされています。生ゴミ等の臭いや、プラスチック類を分別を徹底するべきではないかなどの声も多くあり、資源リサイクルを徹底する以上あらゆる手段を使って、市民へ周知徹底しなくてはならないと考えています。市はホームページ等で掲載をしていますが、いつでも目に触れることができるようにもっと工夫が必要です。収集回数の見直しについても早期に浸透するよう、積極的かつ細やかな広報活動を行い、その周知徹底に努めていただく必要があります。