ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続いています。4回目となる停戦交渉も未だ進展が不透明ですが、一日も早い平和的解決を強く望みます。
船橋市議会は4日、本会議場でロシアによるウクライナへの軍事侵略に対する決議を全会一致で可決し、ロシア軍による侵略を厳しく非難し、軍の即時撤退と、平和の実現に全力を尽くすべきであると意思表明しました。この様子はNHKでも取り上げられました。ロシアの侵略は、世界中から非難を浴びており、ロシア国内からも抗議の声が広がっています。
15日の報道では、政府系メディアの生放送中に、ニュースキャスターの背後で「戦争反対」「プロバガンダを信じてはいけない」などのメッセージを掲げた同局の女性が乱入し、視聴者に訴える様子が取り上げられました。乱入した女性は警察に連行されたとのことですが、新たな刑法では、軍事行動の停止呼びかけや偽情報の拡散等、すなわち軍にとって不都合とされる行動は、最長15年の禁固刑が科される可能性があるとされ、勇気と覚悟を持って国民に訴えた女性の姿に強く胸を打たれました。
そしてロシアは更なる情報統制にも乗り出しました。国外のメディアのニュースサイトをはじめ、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどSNSへのアクセスも遮断しました。政府の支配下であるテレビと比べて、自由のあるネット上においてロシア政府は、情報統制を強めることで侵攻の事実を国民に隠し、反政府デモの呼びかけや反戦活動の弾圧を強めていることがわかります。このようなネット利用の制限は、国民の表現の自由や、知る権利を奪うもので断じて許されるべきことではありません。
さらにはロシア政府系の世論調査で11日、プーチン氏の支持率が77%で、ウクライナ侵攻前から10ポイントアップしたと報じられました。このような情勢で、支持されている理由が私たちにとって全く理解できませんが、ロシア国民の大半は新聞、テレビなどを情報源としているそうで、このことから政府の公式見解を信じているのではないかと言われています。従来のマスメディアとネットやSNSを利用でロシア国民は、真実か否かの情報に翻弄されています。ただ一つ言えるのは、ネットやSNSの利用は独裁政権を転覆させる力を持ち、民主化運動に大きな役割を果たすことを知っているからこその情報統制であると考えます。
2010年に中東各国で起きた反政府運動のアラブの春が有名な話です。このようにして必要なまでに情報統制をするほど、情報には力が働きます。今回はネット利用者を封じ込めようとした内容です。このように情報がいかに重要であることがわかります。
私も議会でデジタルデバイド(情報格差)解消について取り上げてきました。その結果、公民館で職員が質問に答えるスマホコンシェルジュから、市民同士で教え合いながらコミュニケーションをはかる市民スマホコンシェルジュが来年度から開始の予定です。デジタル化に伴い、あらゆる情報を広く集めると同時に、正しい情報を取捨選択できるよう、情報を整理する能力も必要とされます。次のステップは情報整理術です。引き続き、市の取り組みを注視していきます。