一昔前は「テレビゲームはダメ」とされていましたが、最近は様々な研究結果や時代の流れと共に常識が変わろうとしています。ゲーム好きだった私は小学生の頃、親からゲームをすると「もっとバカになる!」と言われ、プレイは一日一時間と制限される中、テスト勉強中には机の下に隠していたゲーム機で夜通し夢中になっていました。私がこよなく愛していたのは桃太郎電鉄でした。1988年にハドソンから発売され、鉄道会社の社長となって日本全国を巡り物件を買い集め資産額を競うゲームですが、観光地や特産品などゲームをしているだけで地理を覚えることができました。

現在その桃太郎電鉄を制作するコナミは15日、教育版として2023年から教育機関に無償提供するという発表が話題となりました。そのゲーム性が地理や経済に興味を持つきっかけとなったという声を受けたこと、そして実際に福岡の小学校でテスト導入した際には、不登校の生徒が桃鉄の授業のときは来ていたとのことで、好きになったら自分から勉強しようとするきっかけになったと紹介されています。このように、子どもたちの興味や関心を引き出す取り組みは非常に魅力的です。

ブラウザ版『桃太郎電鉄 教育版 Lite ~日本っておもしろい

さて、市議会の一般質問で8日、不登校の特例校の設置について取り上げました。不登校特例校とは、不登校の状態にある児童生徒の実態に配慮した、文科省が指定する特別な教育課程を編成して実施する学校です。
注目の事例校として岐阜県の岐阜市立草潤中学校があります。学校らしくない学校をコンセプトに、これまでの学校のシステムに合わせることなく、不登校を経験した生徒のありのままを受け入れ、新たな自分の可能性を見出すことを目指している学校です。学校フロアや、学習プランは生徒と先生が相談して作り、すべての授業はオンライン併用となっていて、体調や気分によって教室以外の場所で学べるなど多様な学びの場が特徴です。

さらに教職員は、一方的に配置されるのではなく志願者を募って配置され、生徒はその中から自分の担任を選択します。担任との相性が合わなかったら変えることも可能です。このように生徒の学習機会や居場所の確保など、生徒本位に徹し抜いた学校運営がされています。
そして今年6月政府は、近年増加傾向にある不登校の状況を鑑み、全都道府県・政令市に不登校特例校を設置する方針を固めました。そこで政令市に準ずる中核市である本市においても、不登校特例校を設置すべきではないか、教育長の見解を問いました。

【教育長 答弁】
議員指摘の通り、中核市の本市として、県や政令指定都市の動向を注視し、先進校の取り組みなど調査研究を進めていきたい。教育委員会は、年々増加する不登校児童生徒の支援の充実に向けて、北東部地区に適応指導教室を新たに設置することについて検討を進めている。今後も各学校と連携し、不登校対策に努めていく。

子どもたちに興味や関心を引き出す工夫、そして子どもたちのありのままを受け入れる不登校特例校など、今の学校教育とは別に、学びの場を選択できる環境を整えていくべきだと思います。

【動画】 船橋市議会録画放映 一般質問 高橋けんたろう