最近よく聞くChatGPT(チャットジーピーティー)は、AIの技術で人間のように自然な会話ができるチャットサービスです。従来のネット検索とは異なり、対話形式で直接回答を表示し、情報収集のほか、文章作成や要約、さらにはファイルを読み込ませ、データ集積・分析など、日常生活から仕事まで幅広い用途で使うことができます。パソコンやスマホからアプリをダウンロードして無償で利用できます。
ChatGPTを使う際には、質問文を入力する「プロンプト」という命令文が必要です。ネット検索と同様に、回答精度もこの「プロンプト」によって変わります。例えば、質問をする際には疑問詞を使ったり、特定のトピックに関連するキーワードを含めたりすることで、ChatGPTに対して具体的な回答を求めることができることから、質問文の工夫が大きなポイントになります。【ChatGPT プロンプト】で検索していただくと、多くの文例集が表示されますので、こちらも大変参考になると思います。
そして、大変興味深い実験結果があります。丁寧語を使ってChatGPTに入力すると精度が向上すると報告されています。例えば、「ボールペンのキャッチコピーを書く」というタスクの場合、「書け」と命令するよりも、「書いて頂けますか」と丁寧に指示すると、ChatGPTが提案してくれるキャッチコピーの数が増えるなど、精度の高い情報を得ることができるようです。つまり、命令形ではなく、丁寧語で入力すると精度が高いと言われています。その理由は、機械学習した文章に丁寧な言葉が含まれているからであり、丁寧語を学んだAIは応答が得意となっています。まるで人間のようですね。
船橋市は7月18日、業務の効率化等を図ることを目的にChatGPTの試行を開始しました。文章作成、要約、誤字脱字のチェック、アイデアの創出に活用できるとしています。サービス利用にあたって市は、運用指針を策定した他、個人情報や機密情報の取り扱いに注意し、不正確な内容をチェックして情報の安全性を確保するとしています。ChatGPTはまだ発展途上ですので、正確さには注意が必要です。生成AIは日々進化しており、その性能は今後も向上していくことが予想されます。そのため、指針も随時更新していく必要があります。
生成 AI 技術を活用したサービス(ChatGPT)の試行について
船橋市生成 AI の利用に係る運用指針
将来的には、市民向けの問い合わせ窓口としても導入を検討してほしいと思っています。例えば、市民の方が感じている疑問や要望に適切な回答や案内を提供してもらうほか、集められた市民の声を分析して、それをAIが行政にフィードバックし、市民の要望に応えた施策やサービス改善など、市民サービスの向上にも繋がると思います。
今後、ChatGPTの利用によって、市民サービスの向上と行政の効率化、さらには、市議会においても、議論の活性化や意思決定の迅速化にも期待したいと思います。
連日厳しい暑さが続いていますが、どうぞご自愛くださいませ。