乾燥した冬晴れが続き、ハンドクリームやリップクリームが手放せない時期となりました。同時に湿度も下がり空気が乾燥する中で困るのが静電気対策です。家や車のドアノブ、エレベーターのボタンなどに触れた瞬間にパチっとする、あの痛みに恐れる方も多いのではないでしょうか。この時期は私も、物に触れる際には一呼吸置いて、周りにある物に触れながら静電気を避けるようにしています。

物質内に溜まった状態の電気が、プラスとマイナスの電気量が摩擦によってバランスが崩れ、その偏りによって帯電したものが静電気となります。対策として、金属系を触る前に、建物の壁や、木製のドアなど手のひら全体で触れて静電気を逃す他、水は電気を通すことから、静電気が起こりやすい人は、こまめに水分補給すると効果があるようです。乾燥肌の方は水分量が少ない為に放電されにくいことから、水分を多めにとって肌の水分量を上げ、帯電した静電気を体の水分を通して放電することで静電気を防いでくれます。

静電気は何かとやっかいな問題を起こしますが、身の回りの製品にずいぶんと役立てられています。コンロやライターなどのガス点火装置、レーザープリンターやコピー機、カーペットや人工芝などを接着して植毛する技術、これと同じ原理によるのが工業製品や家電機器などの塗装です。近年は自動車ボディの塗装などにも利用されています。

しかし、静電気は放電によって周りのものに引火し、火災の原因にもなるので注意が必要です。南関東では先月23日から雨が降らない異例の事態が続き、乾燥注意報が出ました。乾燥は火事の原因の一つともなるので注意が必要です。空気が乾燥する中、各地で火災が相次いでいます。冬場は特に、暖房器具などを使う頻度も多くなる為、火気の取り扱いには十分注意が必要です。
船橋市においても、火災件数が令和3年の85件と比べて、令和4年では109件(24件増)と微増しており、乾燥時期である1月から3月に突出して発生しています。

【船橋市消防局】火災・救急情報
【船橋市消防局】令和3年火災統計

万が一火災等で罹災した場合には、市では、建物火災等で、罹災した市民の方を対象に、各種見舞金の支給、一時的な宿泊場所や市営住宅の一時使用、災害救援物資の支給(マスク、歯ブラシ、タオル、毛布など)、税金等の減免制度など各種支援制度等を設けています。詳しくは建物火災等でり災した市民の方へをご覧ください。

ようやく先週末に雨が降りましたが、一年を通して最も空気が乾燥しやすくなるのは1月、2月とされていることから油断はできません。乾燥注意報が発表された際には、火災注意報であるとして、火の元には十分に注意すると同時に、肌の乾燥や喉元が痛くなるなどの体調不良にも十分にお気をつけください。