大型連休はいかがお過ごしでしたでしょうか。今年は行動制限がない中で、帰省された方、旅行に行かれた方、近場で過ごされた方、お仕事でお忙しかった方など様々であったことと思います。私は連休の間、最近始めた貸し農園での畑作業のほか、溜まっていた仕事をまとめて片付けていました。そして春の大型連休が終わると、次は夏の訪れとなりますが、夏の風物詩である夏祭り。今年はふなばし市民まつり、そして船橋港親水公園花火大会が3年ぶりに開催される予定です。ここ数年の残暑や参加者の安全確保などを考慮しながら、開催時期は秋(10月中旬頃)を予定としています。

さて先月、船橋市内にある高瀬下水処理場に出来た民設民営の汚泥消化・発電施設を視察しました。
下水処理場とは、普段わたしたちが生活する中で、台所や洗面、お風呂やトイレで流した汚水を綺麗にして海へ流す施設ですが、船橋市は高瀬処理区、西浦処理区、津田沼処理区、印旛処理区、江戸川左岸処理区の5つの区域に分けられており、その区域の44%を占めているのが、市最大の処理区であるのが高瀬下水処理場です。敷地面積は東京ドーム4.5個分と広大な敷地であるのと、処理場の上部には多目的に使用できる人工芝仕様で公式サッカー場一面の広さの高瀬下水処理場上部運動広場があります。今年の3月末に、この髙瀨下水処理場にバイオマス発電システムが建設され、4月から稼働が始まりました。汚泥やし尿などの生物資源「バイオマス」を発酵させ、そこから発生した消化ガスを燃料にして発電する再生可能エネルギーの一つです。年間の発電量は495万キロワットアワーで1220世帯分の年間電力量に相当します。

これによって市は、消化ガスを消化ガス発電事業者への売却費などで年間約1億円の事業収益を得ます。そして発電した電力は、発電事業者が国の固定価格買い取り制度を利用して電力会社に売電します。さらに、CO2削減量は年間2200t(杉約29万本の吸収量)にもなります。このように、下水汚泥から生まれた消化ガスを燃料に電力をつくることは、再生可能エネルギーの有効利用によって温室効果ガスを削減し、地球温暖化防止にも大きく貢献すること。また、発電によって生み出された電力は、市内の下水道関連施設などに供与し、エネルギーの地産地消も実現します。また、事業収益を得ることは、今後加速する人口減少において、資産や特性を活かした税金に頼らない「税外収入」の確保にとって大きな第一歩であると思います。